首都圏で広がる風疹の脅威

今年は主に首都圏を中心に日本において、特に20代から40代の成人男性の間で風疹患者数が劇的に増加しています。累計患者数は9月末時点で952人を記録。最も患者数が多かったのが東京の307人、次いで千葉の195人、神奈川の108人、埼玉の70人、そして愛知の55人となっているようです。2014年から2018年の風疹患者数の推移を示す以下の図を見ると一目瞭然、今年の爆発的な流行が見てとれます。

風疹自体、さほど症状が重い病気ではありません。なぜここまで脅威として注目を集めているのか、それは妊娠初期の妊婦が風疹に罹ってしまうと先天性風疹症候群を引き起こす可能性があり、胎児に大きな影響があるかもしれないからです。先天性風疹症候群は心奇形、白内障、難聴を起こす可能性があります。特に妊娠初期、10週までに胎内感染が起きてしまうと、高い確率で心臓の奇形や眼症状を発症します。風疹予防には予防接種が有効とされていますが、既に妊娠している妊婦さんは予防接種を受けることができません。そのため、現在日本政府は妊娠中の方のご家族や同僚など、妊婦との接触の可能性がある大人に向け、風疹の予防接種を呼びかけています。

今後妊娠をお考えの方は特に予防接種を進んで受けたほうが良いでしょう。既に妊娠中の方は、抗体の有無に関わらず、人込みを避け、可能であれば満員電車にも乗らなくて済むようにスケジュールを立てたいですね。今年の秋冬も皆さまのご健康をお祈りしています!

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